クリニックブログ
南馬込おかばやし耳鼻咽喉科のクリニックブログです。
病気や治療のことに関わらず、日々のクリニックの様子など日常的なことを書いていけたらと思います。
院内の植物とこころの癒やし(2026.6.24)
久々のブログ更新となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
毎年酷暑が叫ばれ続けて何年にもなりますが、梅雨が消失したりすることはなく例年通り季節が巡ってはいることにほっとしています。
私は趣味で自宅で趣味の園芸をしているのですが、毎日の天気は水やりに直結するので、毎日天気予報は何度も見てしまいます。
今年は屋外の植物だけでなく、観葉植物や洋蘭なども頑張ってみようと思い、診療所のいただきもののオーガスタなども植え替え・株分けを行いました。 開業して7年超となりましたので、根もだいぶ張っており、思っているより植え替えには苦労しました。
傷んだ葉や根を取り除き、新しい土へ植え替えて、だいぶサイズも小さくなりましたが、今後少しずつ大きくなっていくことを期待しています。
屋内ではどうしても照度が足りなくなるため、植物育成用の照明を取り付けてみました。
最初からそうすれば良かったのですが、なかなか開業当初はそこまで気が回りませんでした。
植え替え終えて2か月ほど経ちますが、新芽も次第に大きくなり、嬉しく思います。
こういった植物なりペットなり、自分以外に世話をするものがあるということは、健全な精神性を維持するためにも非常に有益ではないかと思います。
本日は医療とはだいぶ離れた話となってしまいましたが、少しずつ院内の植栽も増やしていくつもりです。御期待下さい。
運動・栄養・睡眠の重要性(2026.3.3)
数か月前に抗加齢医学会に入会し、現在行われているアンチエイジング医療について知識を深めました。
多くの分野の先生方が参画されており、耳鼻咽喉科以外の領域の勉強にもなりました。
各科毎の最先端の研究もありますが、どの科も通じて共通していることは、運動・栄養・睡眠の重要さについて説いている事です。
そんなの当たり前じゃないと思う方が恐らく殆どと思いますが、しかしこの3つの重要さが分かっていないからこそ、生活習慣病に罹患し老化が進んでいる方が多いのです。
抗酸化物質についても知見が集まりつつありますが、最も重要なのは、まず上記3つをちゃんと身に着けることなのです。
実際、レジスタンストレーニング、いわゆる筋トレは、開始して1年後に続けられている方は、たったの4%と言われています。
96%の方は脱落するのです。口で言うのは簡単ですが、行うのは難しい、これの体現だと思います。
また、栄養についても、自身に必要なカロリー、PFCバランス、必要なタンパク質摂取量について多くの方が把握せずに毎日の食事を続けています。
もし把握できているなら、外食やスーパーの総菜がいかに脂質を多く含んでいてリスキーな食事であるのか、わかるはずです。
もちろん海鮮食などのヘルシーな食事もありますが・・・。
自炊をする方が減り、自身の栄養について理解もせず、運動もしない(有酸素運動だけではなく、無酸素運動も取り入れるべきです)、睡眠も体の回復のために必須で、できれば8時間程度の睡眠が必要ですが、これを毎日できている方がどの程度いるのでしょうか。
私自身、実はこれらの事について十分に把握できておらず、去年の秋頃から心を入れ替え上記3つについて徹底することにしました。
今のところ順調に続いており、実際体も以前よりだいぶ良く動くようになった実感があります。体脂肪率も10%ほど減少し、少し体が軽くなりました。
最も運動していた時期は、私の場合高校生の頃に柔道部に入っていたので、この頃の身体を目指したいところですが、年齢には勝てないでしょうね。
ただ、夜間の照明をやや暗めにして早めの入眠を心がける、朝のウォーキングを取り入れる、1日3食バランスの良い食事、週2-3回程度のレジスタンストレーニング(筋トレ)。
これを徹底する意思が最も大事だと実感しています。
抗酸化物質については色々と知見が集まりつつありますが、まだエビデンスの蓄積に時間を要しているところが多く、またそれを取り入れたとしても上記3つをしなくてよいという事にはなりません。
生きていく上で、体は最も重要な資産です。30歳を超えるとサルコペニアは進行し、自身が思っている以上に老化は進行しています。
健康で心身ともに活発な老後を迎えるためには、30、40歳代からの生活習慣が極めて重要です。気づいたタイミングが始めるタイミングだと思います。
当院では睡眠について、SASの診断とCPAP管理という形で支援を行っております。具体的な栄養指導などは時間がありませんので対応しかねますが、夜間のいびきなど気になることがあれば、是非御相談下さい。
グラム染色から学ぶ感染診断(2026.2.6)
2026年も、はや2月となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
常に何か新しく提供できる事はないかと考える事が多いのですが、今回はグラム染色についてお伝えしてみようと思います。
1年ほど前に導入し、1年ほど色々な検体のグラム染色を行い、患者さんへ説明を行って参りましたが、一般的に言われていることと乖離していると思った、私の経験則を記載してみようと思います。
1つ目は、見た目の検体の色、すなわち黄色い、あるいは白色から透明と、細菌感染パターンかどうかは必ずしも一致しないという事です。
子どもの長引く鼻かぜで、いつも鼻汁の色は白から透明ですといった子の場合、発症後2週間ほど経っており鼻かぜというには長いと感じる場合、グラム染色を行うと肺炎球菌と思われるグラム陽性球菌がクローン様に増殖している所見を得ることが多々あります。
「鼻はねばねばだけど透明だから鼻風邪だね~ムコダインで様子見てください」ではないのです。細菌性急性鼻副鼻腔炎なので、抗菌薬を使用しましょう。
これは、経験則だけでは判断しかねるところだと思います。
また、大人の風邪で、3日前から黄色い鼻水が出るんですけど、抗菌薬があったほうが良いですかと受診されたりしますが、膿性鼻汁のグラム染色を行うと好中球はよく見えるものの、細菌が全く見えないことも良くあります。
こと大人については、溶連菌感染症などのケースを除き、かぜをひいたなと思ってから1週間ほどは、まことに風邪、すなわちウィルス性上気道炎である可能性が高いです。
子供の場合、そうはいっても発症後初期から細菌感染像を伴うこともあり、悩ましいケースが多いです。体感的には子供の方が細菌感染を起こしやすいのではないかと思います。
これは以前ブログでも書きましたが、多価抗原に対する樹状細胞を介した特異的免疫反応が、子供では発達していないためだと思われます。
また、外耳道炎の際の耳漏については、これは鼻汁とかなり異なる所見を呈することが多いですが、こちらは好中球の浸潤をあまり認めることはほぼ無いです。
一方的に細菌が数多くクローン様に増殖していることが多いです。
よく認めるのは黄色ブドウ球菌ですが、緑膿菌や真菌感染を疑う場合もあります。
長く拗らせて病院を受診していない人ほど、イレギュラーな所見を呈している事が多いように思います。
こういった事を繰り返していると、通常の感染ではあまり見ないパターンが分かるようになり、場合によっては早めの精査が望ましいケースを、より的確に判断できるようになります。
やはりグラム染色は導入してよかったと思う検査の1つです。
- 耳の病気
- 急性中耳炎
- 慢性滲出性中耳炎
- 良性発作性頭位めまい症
- メニエール病
- 突発性難聴



