急性扁桃炎
ある朝、タヌ子が目を覚ますと非常に喉が痛く、寒気も感じた。体温計で測ると39度もある。
「ああ…また扁桃炎かな。」タヌ子はそう思った。
そう、タヌ子にとって、こういったことは初めてのことではなかった。3年前くらいから、このような事が年間4回くらいある。
今までは内科にしか行ったことがないけど、やっぱり喉のことは耳鼻科の病院に行ってみようかな。そう思い立ち、タヌ子はしまりす耳鼻科を受診したのだった。
こんにちは、先生
こんにちは、タヌ子さん
問診票に書いた通りなんですけど、喉が痛くて。
今までもこう行ったことは何度もあって、よく内科に行って扁桃炎って言われて薬を出してもらっていました。
今回もそうじゃないかと思います。
今までも同じようなことが何度もあったんですね。
まずは喉を見ていましょうか。
確かに扁桃炎ですね。
喉の奥にある口蓋扁桃が全体的に白くなっています。
一応喉の奥が腫れ上がっていないか、カメラで診てみましょう。
扁桃炎の方の中には、たまに喉の奥が腫れ上がってしまい、緊急で紹介しないといけない患者さんもいらっしゃいますが、タヌ子さんは問題ないですね。
かなり程度が強くてご飯も食べられないくらいの時は、点滴目的に紹介することもあります。
タヌ子さんはご飯は食べられますか?
それは大丈夫です。
それはよかった。まずは薬を使って経過を追いましょう。
普通の喉風邪と違い、急性扁桃炎はなかなか改善まで時間を要することも多いです。よっぽど改善が乏しければ総合病院へ紹介しますからね。
あと、今回の症状が良くなっても、一年間に4回も扁桃炎を繰り返しているのであれば、今後時間のあるときに手術してしまった方がいいのではないかと思いますよ。
もし希望があれば総合病院への紹介状はいつでも書きますから、気兼ねなく仰ってください。
わかりました!
繰り返す扁桃炎には手術が有効な場合も
急性扁桃炎は、ただの喉風邪と異なり、38―39度台の発熱、時には食事摂取も困るほどの嚥下時痛を伴う炎症性疾患です。
扁桃炎は子供の頃から何度も繰り返す方、大人になってから繰り返すようになった方がいらっしゃいますが、いずれにしても炎症を抑えるために十分な投薬が必要です。
繰り返す場合、急性扁桃炎は薬で改善できても、今後もまた扁桃炎に罹患する可能性は高く、手術によって口蓋扁桃を摘出することで、その後扁桃炎に罹患せずに済むようになります(喉風邪に一切かからなくなるというわけではありません)。
のどの検査のご案内
しまりす医師が行った、のどのファイバースコープ検査は、このように病気の判別にとても有効です。検査に関する詳細な説明はこちらのページで紹介しておりますので、ご覧ください。
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