睡眠時無呼吸症候群2 CPAP
~ 前回の続き ~
ポン太はしまりす先生に言われた通り、睡眠時無呼吸症候群の検査を行う為、自宅に簡易検査の機械を持って帰り、夜寝る時に機械を装着し、翌日しまりす耳鼻科へ返却したのだった。
解析には数日かかりますとのことだったので、解析が終わった頃にもう一度、しまりす耳鼻科を受診した。目的は、もちろん結果を聞くためだ。
先生、結果はどうでした?
ポン太さん、こちらをご覧になって下さい。
今回の検査結果の数値が、カラーチャート中に表示されているんですが、ポン太さんの結果は、AHI 44・・・非常に悪い結果でした。
えぇ…
数値によっては大きな病院へ紹介して、PSGという検査を施行した方がいい場合や、減量で様子を見ていい場合もありますが、ポン太さんはこの数字だけでCPAPという睡眠時無呼吸症候群の治療の対象です。
いびきや無呼吸があると、睡眠時の呼吸が上手くいかないため、酸素がうまく取り込めなくなります。
でも、心臓や脳など、寝ている間も働いている臓器は、酸素足りないことは非常に大きなストレスになります。
今すぐに影響は無くても、いずれ心臓や脳の病気にかかり、それが致命的になることもあります。
また、睡眠中によく眠れていない事に繋がるため、日中の眠気、そして集中力の低下にも繋がるんです。
そうだったんですね…全然知りませんでした。
是非、CPAPという治療、お願いします。
分かりました。
CPAPとは?
この後、CPAPについてしまりす先生とうさぎ看護師から説明があるのですが、少し長くなってしまいますので、こちらで説明させていただきますね。
CPAPは、睡眠時無呼吸症候群の治療ですから、当然寝る前に装具を装着します。
主に鼻にマスクを当て、バンドで固定して空気漏れがないようにします。チューブを通じて圧力をかけた空気が送られて、これが鼻を通じて喉を通り、肺に到達します。
空気の圧力については、自動で増減を調節するAUTO CPAPが主流です。
空気の圧力により、舌がのどに落ち込んで喉が狭くなることを防ぎ、結果的に息が止まる事を防ぎます。
初めの頃は慣れないこともあり、長時間の使用が難しいかもしれませんが、そのうち慣れてくると、熟眠が得られるようになり、CPAPなしでは寝苦しいと感じられることも多いです。
大切なのは根本原因の改善です
一番大事なのは、睡眠時無呼吸症候群になぜなってしまったのか、ということです。
多くの場合、肥満に伴い、内臓脂肪が増えてしまい、中咽頭という喉の奥の空間が狭くなってしまうことが原因であることが多いです。
まずは食生活の見直しを
ですから、まずダイエットを始めるのが良いとされています。目標はまずは現体重の5%減量です。
でも、いきなりダイエットと言われても、どうしたらいいのか、なかなか悩みますよね。
しかし、安心して下さい。
これは実体験ですが、私も医師を続けてはや10年、学生の頃と比べて随分とだらし無い体になっていた時期がありました…。
新陳代謝の低下と、加齢を感じていた私は、まず自らが実践しようと、食事の見直しを始めました。
無理はせず、出来ることからコツコツと
決して無理強いはせず、ゆっくりと無理なく、しかし信念を持って継続し、1ヶ月に1キロの減量を継続、塵も積もれば山となるとはよく言ったものです、次第に余分な脂肪が落ち、学生時代の頃とまではいきませんが、以前と比べればスリムな体に戻すことができました。
食事と運動が鍵だと言われますが、なかなか運動は習慣がない方にとって、習慣化するのは難しいですよね。でも食事せずに生きることはできません。
まずは食事内容の見直しから始めて見てはどうでしょうか?
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