甲状腺機能低下症
エコー導入に伴い、甲状腺機能異常の症状のある方に採血を行うことも増えておりますが、エコーのページでもお伝えしておりますように、当院では甲状腺機能低下症の治療も行っております。
甲状腺機能低下症ってどんな病気でしょうか?
甲状腺のホルモンはFT3ないしFT4という検査数値に現れます。主に代謝を活発にする作用があります。
では、甲状腺のホルモンが低下すると、どのような症状が出るのでしょうか?
多くの方では、以下のような症状が出ます。
- 寒がりになった
- むくみやすくなった
- 皮膚が乾燥しやすくなった
- 便秘気味になった
- 記憶力が低下傾向にある
- 体重が増えた
- なんとなくだるい、力が沸かない
- 脈が遅い など
徐々に症状がでてくるので気づかないということも
ただ、実際はホルモンの低下が急峻に発症することはないため、言われてみればそうかも、といった程度の症状の出方が多いように思われます。
中にはめまいや嗄声、脱毛といった症状を呈することもあり、また更年期障害の症状とも似ているため、更年期障害と思われている方もいます。
甲状腺機能低下症の患者数
甲状腺機能低下症の方は、どの程度の頻度でいらっしゃるのでしょうか?
一般的に、甲状腺機能低下症の方はおおよそ200人に1人、潜在性甲状腺機能低下症の方は50人に1人程度の頻度でいらっしゃるとされています。
橋本病
また、甲状腺機能低下症に至っていなくても橋本病を患っている患者さんは10人に1人いるとされています。
橋本病とは、甲状腺を攻撃する抗体を作ってしまう自己免疫疾患のことで、これにより甲状腺機能低下症をきたすことが多々あります。
橋本病であれば必ずしも甲状腺機能低下症というわけではありませんが、素因として大きく関係する疾患です。
治療について
血液検査で数値異常がある場合、投薬にて介入することとなります。
チラーヂンという、体内で作られる甲状腺ホルモンと同じものを少量から服用開始いただき、TSHという値が安定する投薬量まで調整していくこととなります。
安定すれば、服用については長期処方が可能です。
お子さん、妊娠中の方は要注意です
ただし、小児、あるいは妊娠中の方、妊娠を予定されている方の場合、甲状腺専門医の精査を受けたほうがよい場合がありますので、必要に応じて紹介とさせていただいております。
妊娠初期の方に甲状腺機能低下症があると、流産や早期産、妊娠高血圧腎症、低出生体重児、死産や、児の知能や精神運動に対する悪影響などが起きるとされており、注意が必要です。
- 耳の病気
- 急性中耳炎
- 慢性滲出性中耳炎
- 良性発作性頭位めまい症
- メニエール病
- 突発性難聴